「ねえ、俺はさ
昔みたいには戻れないんだよ。
仲良くしたいんなら、
こういう意味じゃなきゃ困るんだ。
それが無理なら、
また昨日までに戻ろうよ。
ねえ、無理だろ?
だから今度は兄さんも、
俺を嫌いになって?」
『おい』だとかしか呼ばれない時の俺よりも、もっと泣きそうに幸樹は言う。
「いや、幸樹を嫌いになんてなれないよ。
キス位、別にしたきゃしてもいいし」
仲良くしよう。
俺がそう笑いかけると、
幸樹は唖然とした顔をする。
何だ、俺は何か変な事でも言ったか?
「別にキス位挨拶でもありじゃね?
まあ、精々頬だろうけど……
こうちゃんがしたいんなら、
お兄ちゃん、全然平気だから!」
ポカンとした顔の幸樹は、
数秒制止すると、俺の肩をガっと掴んできた。
その顔は、なんていうかもう、
お兄ちゃん泣きそう。怖くて。



