「こうちゃん?
ちょっと、こうちゃーん」
狼狽える俺をよそに、
幸樹は俺の服のボタンを外しながら答える
「なんだよ、こうちゃんこうちゃんって、
自分もこうちゃんだろうが」
文句を言ってはいるが、何だか楽しそう。
何なんだろう、本当に。
答えてくれるし不機嫌じゃないし、
こんなの久しぶり過ぎて嬉しいけど、
喜んでも居られない状況じゃないだろうか。
これが嫌がらせならいい。
だけど本気ならどうする?
え、待って?
本気で手伝って貰おうとしているとしよう
それならこれはどういう事だ。
俺の服を脱がしてどうなるんだ。
「むしろこれは、俺の着替えを手伝ってくれてるの?こうちゃん?」
そういやまだ制服のままだったし。
へらへら笑いながら聞いてみた。



