「こうちゃん……お兄ちゃんが手伝ってやろうか」 悩んだ末に口走った言葉。 あれ、なんかおかしくない? 思わず、今までにいい返事がもらえた、 主に宿題をため込んだ時に使った台詞を言った。 あれ、やっぱおかしい。 これは無い。 俺でもそう思うんだから、 幸樹はさぞかしドン引きしている事だろう。 そう思って、幸樹の顔を見た。 きっと蔑むような目をしているだろうと。 それを見たら、即出て行こうと。 そして明日からは、 もうちょっと加減して接しようと。 そう考えながら。