Tricksters



くそっ……

給料がいいのに、退屈な仕事なんて最悪だ。

今まで、汗かいて稼いできたんだよ!


俺は、結局どうしてもシャパネットガタガタに入ることができなかった。



ってか
今日こそ、マジで漫画喫茶日和なんじゃないですか?

二時間、漫画喫茶いっちゃいますか? 淳一くん?


「こんなんで、いいのかよ……何もかも、はめられてるみたいでムカつくんだよ」


ピカピカに磨かれた床に悪態ついても、答えは返ってこない。


当然だ。



「あっ……淳一だ。
床に話しかけるとは、大した趣味だな?」


俺に話しかけてきた声は、高飛車で鼻にかかったムカつく声なので

相手が誰なのか、すぐにわかった。


「うるせぇーよ。
お前に何がわかんだよ」


なんで、二日連続でこんな奴に会わなきゃなんねーんだ?

昨日は、ぴっちり分けられていた黒髪にスーツ姿だった。

今日は、サイズの合わない作業着姿で…… 眼鏡はそのまま。


そこにいたのは、タカシくん。