Tricksters

人の出入りが激しいシャパネットガタガタの表玄関。

ピカピカに磨かれた床。

でっかい自動ドア。


「うわーっ、すげぇ!」


さすが、全国区の会社だ。
トリックスターズも凄いと思ったが、さらに上をいく。


自動ドアを通過したところで、ガードマンに止められた。


「本日は、どのようなご用件で?」


こんなに、出入りが激しいのに
なんで俺だけ止められるんだよ?

シャパネットガタガタガード堅てぇー!


「トリックスターズの真部です」


首からぶら下げるように言われていた社員証をみせる。


「少々お待ちください」

「先に、所長が入っているはずなんすけど」

「少々お待ちください」


ガードマンは、紺色の制服で俺を睨み付けた。


可愛い受付嬢なんていねーじゃん。

アイツ、嘘吐きやがって