モデルのあたしとセンセイ。


「えっと、ありがとうございます…!」


パパとママと住んでいたこのマンションを誉めてもらえるのは素直に嬉しかった。


「じゃあ、俺は行くからな。気をつけろよ」


窓から手を伸ばした先生はポンポンと優しくあたしの頭を撫でた。


「……あの、コーヒーでも飲んでいきませんか?」


先生とお別れすることが名残惜しくなったあたしはそう口走っていた。