――――――………………
「おー!龍太久しぶりー!」
拓也を含む高校の同級生は20人くらいいた。
「久しぶりだな、みんな」
「千尋も喜んでるぜ、龍太がきたって。」
白石千尋と書かれたお墓の前でみんなは千尋の思い出話をした。
「龍ちゃんと千尋ほんとラブラブだったよね~」
「私いつも千尋に龍ちゃんのノロケ聞かされてたよ♪」
「だってさー龍ちゃん♪」
拓也が女子の声で言うもんだから僕が軽く拓也を叩いた。
「…まあでも思い出せて良かったな!」
みんなに聞こえないくらいの小さな声で拓也はそう言った。
拓也にあの電話をしなければ、僕はいまだに千尋を思い出すことはできなかっただろう。
「…サンキューな」
「俺たち親友だろ?」
拓也が肩に腕をまわしてきたので、みんなはギャーギャーと騒ぎはじめた。
あ、
今千尋が笑った気がしたんだ。