行事の写真を眺めていると、体育祭や文化祭、すべての写真に僕と白石千尋は隣合わせでくっつきながらピースをしていた。


それは白石千尋を思い出せない僕にでもカップルだということがわかった。


一番後ろのフリースペースを見ると、たくさんの友達からのメッセージが書かれていた。


そこには白石千尋からのメッセージもあった。


"龍太、私たちもう卒業なんだね。

思えば私たちずっと一緒にいたね。

これからどんなことがあっても、私は龍太のそばにいるね。
白石千尋"


細く薄い綺麗な字で書かれたメッセージは、どこかで見たことのあるような気がした。


白石千尋の命日ってことは……


もう千尋はこの世にいないってことなのか?


卒業アルバムにはさまっていた数枚の写真を眺めると、幼き日の僕と白石千尋が手を握り合いながら照れた笑顔で卒業証書を手にしていた。

僕はいつになく幸せな表情をしていた。

無意識に携帯をとり、拓也に電話をかけていた。



「…もしもーし」


「あ、拓也か?」


「おー!龍太?元気だったか!?メールは読んだ?」


「うん…そのことについて聞きたいことがあってさ…」