あたしには、お母さんがいない。
あたしが、小学校2年の時病気で死んでしまった。
それから、お父さんは私を男手ひとつで育ててくれている。
だから、そこまであたしに尽くしてくれた父の頼みを聞くしかないと思った。
…本当は嫌なんだけど!!
「じゃあ、荷造りしておけよ」
は…………???
荷造りって??
あたしは頭にハテナを浮かべた。
そんなあたしを見て親父はとぼけた顔をして頭をポリポリと掻くと
「あれ、言ってなかったか??黒薔薇高校は"全寮制"だぞ??」
と、ヘラっと笑った。
……ゼンリョウセイ?????
……zennryosei?????
「・・・・なんですとーーーー!!!????」
あたしの声は夜の空にこだました…


