「……憎たらしい…」



「え…?」



微かだけど確かに聞こえた。


"憎たらしいって"




体は正直で足がガタガタと震えてしまった。




「身体、震えてるよ~。怖いんだね?…大丈夫だよ。今日は神姫の顔を見に来ただけだから」



そう言ってあたしの頬に手を添えた。






さっきから、神姫ってなんなの?



「あ、でも次は気をつけてね?もしかしたら君、殺されるかもしんないから(笑)」


「…っ!?」


殺される…?


あたしが?




「もう一つ、いいことを教えてあげるよ。」



「な…に…」


「君はね……人間じゃないんだよ」



「……え?」


何言ってんのこいつ。


あたしが…人間じゃ…ないって…。



「君は、モンスターでも人間でもない。汚らわしい存在…。」



ケタケタ笑う目の前の男に鳥肌が立った。



や……だ……。




助けて…。



誰か…助けて!!