「この本は私しか見てはいけないから、あなたたちには見せられないんだけど。この中に涙の雫と言われる水晶について書かれているの。レイラ様が亡くなる寸前に流した一滴の涙からできた水晶の事よ。もしかしたらそれがあの水晶かもしれないと思ったのよ。だったらかなり大切なものでしょう?」
「涙の…雫……」
それを聞いてリオがボソッとつぶやいた。
「まぁ、一応水晶は返すわ。もし涙の雫なら貴重なものだから大切に持っておいてね」
と言いながら、ピンクの小花柄の巾着に水晶を入れて渡してくれた。
「はい、ありがとうございます。また何かあったら教えてください。」
その日はそれだけで校長室を出た。


