深海に咲く花




思いきり抱きつくとおわっ、と若干
驚きながらもしっかりと抱き締めて
くれるお兄ちゃんは変わらず
大好きなままのお兄ちゃんだった。


「…お兄ちゃんどうして…!?
どうして…」


離れていったの?


そう言いそうになったが口を閉じた。
今さらどうしようもない事。
お兄ちゃんが辛い顔をするのは私も
見たくないし―…戻ってきてくれた。


それだけで満足だから私は。


「…おかえりッッ!」

そう言って微笑むとお兄ちゃんも
笑顔で


「ただいま」

っていってくれた。

それだけで満足だから。