深海に咲く花




兄はその日は任務で帰りが遅かった。

帰ってきた兄はいつも以上に血腥くて
―…いつも以上に苦しそうな顔だった。


いつもはあまり苦しいとか辛いとか…
自分の弱い部分をださない兄だったから
驚いたのは今でも忘れない。


「どうしたのお兄ちゃんッ?」
「……何でもないよ。」


いくら聞いても兄は苦しそうなのに
無理矢理、笑顔をつくってそう返事を
するだけだった。