深海に咲く花




暫くは呆然としていたけど翠愛の言葉が
頭の中で何度も繰り返された。


―…俺は馬鹿だな。


フッと自分に嘲笑うと頭にうかんだのは
心配する唯斗たちの姿だった。


俺は暫く翠愛が消えていった闇を見てい
たが反対方向にむかって歩き出した。


俺が救われたのは殺し屋の女だった。

ずっと礼が言いたかったけどそれ以来
俺は翠愛に会えなかった。