深海に咲く花




「…ねえ、どうして喧嘩するの?
私は―…、無駄な事したくない。
もし私があんたなら普通に暮らしたい。」


そう言った翠愛の顔はあまりにも
悲しそうで―…
でも、俺の心がドクンと跳ねたのは
紛れもない事実だった。


「―…無駄な事はやめな。心配して
くれる人があんたにもいるんでしょ。
その人達の声をちゃんと聞きな。
自分だけで突っ走って心配かけて―…
今のあんたは惨めだよ。」


そこまで言うと先程までとは違う優しい
笑みで笑うと手をヒラヒラふり闇のなかに
消えていった。