◎special





何度も何度もされる甘い口付けがやっと終わったかと思うと




「っっこ、紺野っ…あのっっ」


「なに?」


「いや何じゃないでしょう!?」



紺野は何故か私を足の上に乗せて後ろから腕を回してきた。



ちょっ、あのっ、えええ!!?


紺野の急な行動に焦りまくりの私は、読んでいた本なんて手から滑り落ち、わたわたと紺野の腕の中で藻掻く。



な、な、なんなのっっ…!!


何紺野っ!いきなりすぎる!いきなり甘いっっ!



びっくりして顔を真っ赤にさせてしまい、紺野はそれを見て小さく吹き出した。



「ぶっ」


「!!!(笑った!!!)」


「…ははっ、暁、赤すぎ。」




楽しそうに笑う紺野を見て、私は




――カシャッカシャッカシャッカシャッ…



「……。…え?何で今写メ撮った?」


「えへ。…紺野のキュートな笑顔ゲット。」


「…………。」





何よりも優先して、紺野の写真を携帯に収めた。




「しかも連写…。」

「全部保存っ!!うれしーっ」




end.