別れる。
私と、紺野が?
「っ」
「無理だろ、お前は。もう。」
「わた、し…?」
紺野はだんだんと私に近づいてきて、それに比例して私の鼓動は強まる。
恐い。
紺野の顔は今までに見たことが無いくらい、恐くて。
怒ってるって改めて分かった。
紺野は私の横をあっさりと通り過ぎて、焼却炉を開ける。
そして
「っ!!?紺野何してるの!?」
「何って…捨てたの。本。」
紺野は焼却炉のなかに持っていた本を捨てた。
うそ。紺野。
驚く私に、紺野は冷たい視線を浴びさせて
「…暁のことわかってないって……お前こそ俺のことわかってないでしょ?」
嘲笑するように、切なく私にそう言った。

