出てくれた。出てくれた。
紺野が出てくれた…っ!
『え?暁?出たらいけなかったの?』
「え!?あ、ううん違くてっ!紺野が電話に出てくれたことに驚き半分嬉しい半分…みたいな」
『わけわかんねー。』
「だよね…!」
どうしよう私嬉しすぎて訳分かんない子になってる!!
携帯をぎゅうーっと握り締めて、小さい頃からの癖で体を揺りかごみたいに前後に揺らす。
心情は、桃色花柄模様。
「ごめんね紺野…。あっ、今大丈夫だった?私電話迷惑じゃない??」
『うん、平気…っつか迷惑だったらその時点で出てない。』
「っっっ」
紺野…っっ
紺野が優しい……!
『どうしたの?』
「あああのっ…、えっと…!」
オーケーしてくれんじゃないの。これ、暇だから良いよパターンではないですか。
タイミング良かったよ私。紺野の機嫌が良いもの。迷って良かった……!
「こっ…こ紺野今日暇で『あーーー……、暇じゃない。』………え゛?」
ズガーンと、脳天に雷が落とされたような衝撃。
私の質問遮られてまで即答されたぞ。どんだけだよ。

