「ハァっハァっ。」 無我夢中で走った。 とにかく月夜から出来るだけ遠くに行きたくて。 分かってた。 彼女がいるって事くらい。 月夜はモテるから。 覚悟もして、月夜の家に行ったつもりだった。 でも……… でも思ってたより…突きつけられる現実は辛い。 私はボロボロと涙を流しながらとにかく走った。 走って走って走って……… たどり着いたのは、あの事故が起こった所だった。 あの事故さえなければ……あの事故さぇ… 「……ぅ………っ」 私はその場で泣き崩れた。