「こっこれ?ちょっと従兄弟に頼まれたんだよねっ絶対自分のじゃないからっ」


とっさに思い付いた嘘をつく。

絶対自分のじゃないからって…完全に怪しいじゃん3秒前の私よ…。


「ふーん。そうなの?でも、さっき店の前でニヤニヤしてたけど?」

そして、奴は唇をニーッと上に上げながら言った。


まてまてまて、私がそんなににやけてただなんて…無意識か?どんだけ猫夜叉愛に溢れてんだ私は。

そうじゃなくって!

「俺、最近キレイになっていく重森さんを見てこう思ってたんだ、外見は完璧になったけどだけど中身はまだまだなこと。」


は?どうして私が橋本くんにこんなこんな事言われなきゃいけないのかな

「何をイッテルンデスカ?」

「まぁそんな重森さんも好きだけど。」

こいつ頭おかしいのか?

と思ったのと同時に、唇に柔らかいものが押し付けられた。

私…もしかして、キスされてる?

突然の事で目を開けたまま止まっている私をこの悪魔は満足気に見つめていた。

「俺と付き合って?か・ほ。」



はぁぁぁぁぁ?



この悪魔は本当に頭をやられているようです。