恋のきせつかも。


部活の帰り道、冬は暗くて寒かった。

今年の冬は長い。

そういえば銀河と帰ったときも、こんなに寒かった。

「寒いし、暗くて怖い」

「男のくせに?」

「男か、っていったら紅のほうがよほど男らしい」

「うっさい」

そんな他愛ない会話をしながら帰ったっけ。

それで寒くて手握ってもらったんだっけ。

あぁ、そうだった。そうだった。

だから怒ったんだよね。手つないだ、なんていうなよ、って。