優人は目的の場所に着くと自転車を止めた。 恭介の家だ。 「誰の家だ?」 福田が不思議そうに問う。 「俺の友達だ」 優人は答えるとドアのインターホンを押した。 「お前に、こんなところの友達がいたとはなぁ」 「まぁな」 優人と福田が話していると、玄関の扉が開いた。 出てきたのは恭介の母親だった。 「あのう。どちら様ですか?」 恭介の母親はおどおどした様子で優人たちに話しかけた。