「どうしたの陽香!?」 「えっ!どうって?」 「顔よ。顔!」 美香に言われて、憂美はすぐに教室の窓を見た。 目が充血していて、周りは腫れていた。 明らかに泣いた痕が残っていた。 「もしかして泣いてたの?」 「う、うん。でも大丈夫だから」 「大丈夫なら、いいんだけど」 憂美と美香の間に沈黙ができる。 話しかけようとするが、話題が出てこない。