「緒方さん、なんだか憂美みたい」 「えっ!」 突然、愛華が自分の名前を呼んだ。 思わず憂美は顔を上げた。 「小学からの友達でね、よく泣いてたんだ。私、そういう感情があんまりないから気持ちはよく分からなかったけど、受け止めれるなら受け止めたいなと思ってね。……なに言ってんだろうね私。緒方さんに言ってもわかん、な、い、よ、ね」 愛華の声が涙声になり始めた。