すると勢いよくドアが開かれる。
「翔(かける)まだ寝てたの?早く支度しなさい!入学式に遅れるわよ」
「……???」
優人の頭を?マークが回っている。
───俺の他にこの部屋に人がいたっけ?
もう一度部屋を見渡すが、優人以外にさっき入ってきた知らないおばさんだけだった。
「翔!なに寝ぼけてるのよ!あんたよ、あんた。あんたしかいないでしょ?」
「俺ですか??おばさん?」
優人は自分の顔を指で指した。
「おばさん!?母さんをおばさんって言ったの?」
「あぁそうだけど。だいたい俺のお袋は……」
優人の言葉の途中でインターホンが鳴る。
「翔、あんた今日なんか変よ?まるで別人みたい……」
母さんと名乗る変なおばさんは、意味不明な言葉を言ってから下に行き訪問者を見に行った。