はっきりとは見えなかったが、男の人だった。 憂美は立ち上がり少しずつ近付いていく。 近付いていく度にその姿は現れた。 人物を確認できた時は、地べたに座りこんでしまった。 「なんで……?どう…して?」 憂美は分からなかった。 ただ涙が流れていた。 倒れていた人物は憂美に気付いたのか、うつ伏せ状態から仰向けになる。