確かに針は4時45分を指していた。 自分が家を出てから、今までの時間を逆算する。 明らかに30分、いや1時間ほど、この時計は遅れている。 それはたまたまか、それとも憂美がわざとしたのか優人には分からない。 だが考えるより、足が動く。 急いで下の階に降りて憂美を探す。 優人が思っていた以上に部屋の一つ一つが広く探すのは並み以上だった。 優人がリビングを探していている時だ。