───あの時も、こんなに痛かったのかなぁ。 ───ごめんね。きっと罰が当たったんだよね。 ───ほかの人を好きになっちゃったから… ───でもね、もうすぐ逢えるよ……ゆう(由)ちゃん。 意識が朦朧(もうろう)とする中で、一人の男性が近づいてくるのが分かった。 その顔は、何度も見たことのある顔だった。 いつもは見せない、くしゃくしゃにした顔で必死に私の名前を叫んでいた。