「信じて待つしか───」 「信じてるよ」 優奈の話の途中でうつむきながら憂美は答える。 「大丈夫。きっと仲が良くなって帰ってくるはず。そう分かってるけど心配で……」 「とにかく待つしかないよ。優人も───」 「その名前で呼ばないで!!」 そこで憂美は顔をあげる。 「え!?どうしたの急に……」 「『佐原優人』は私の大切な人なの。もうあんな思いはしたくないの。そりゃあ優奈には感謝している。でもこれだけは譲れないの!」