優人が少し近付くと恭介は起き上がろうとした。 反撃がくると思い急いで身を構える。 だが恭介は四つんばいの状態で止まる。 そしてその状態のまま、恭介は語り始めた。 「俺だって、一度目の輪廻の時は陽香に気づいた。でも、話すことはできなかった。俺は弱いから……いつかは話せる。そう思ってた……でも」 恭介の声が震え始めた。