「バカやろうだな、憂美は」 一度抱きしめた手を離し憂美の正面で言う。 「バカなのはゆうちゃんでしょ?」 憂美も優人に言う。 それは、けなしているではなく二人の存在を改めて確めるものであった。 優人は目の前にいる憂美に唇を重ねようとした。 「ちょっと待って」 だが憂美がそれを止める。 「どうした?」 優人が不思議に思い憂美に聞く。 「ま、まだゆうちゃんには話してないことがあるの。」