別々の体になったがどちらも吐息を感じるくらいに近くにいた。 今、この瞬間はあの日の後悔よりも今日逢えた幸せの方が勝っていた。 「それに……最後に私の名前呼んでくれたの、ゆうちゃんだから」 「まだ、あの時意識はあったのか!?」 あの日優人は、憂美を見つけたとたん憂美の名を何度も何度も叫んだ。 「少しだけどね。ゆうちゃんが来てくれて安心したのかな」 ささやくように憂美は言う。