「えぇと。ついさっきだけど男の子が二人組で来ていたわ。あ!よく見たら、あなたたちと同じ制服を着ていた……と思うんだけど」 見事に予想は外れた。 女友達どころか男友達で、しかも自分と同じ高校の制服なんて見当もつかなかった。 「そうですか……で、優奈はいるんですか?」 男たちが会いに来たなら優奈はいると思った。 「ごめんね。優奈、少し出かけてるみたい」 母親は、ほほを掻きながら言う。