どうやら『翔』本人は“親父”とは呼んでいなかったらしい。



「またってなんだよ!空想世界……ってなに?」


「翔そろそろ現実に戻ってこい。そんな勉強したって社会には通用しないぞ」


優人の質問には全く答えずただ正気に戻れと言っていた。


「だから俺の話を……」


「あ!!帰ってきたのね、バカ息子!!」


優人と父親が口喧嘩をしているのを聞いて、母親は廊下に来ていた。