その姿を見ただけで答えが分かるようだった。 「あの、優奈さんの友達なんですけど今、家にいますか?」 優人は暗い表情の優奈の母親に、思い切って話した。 だが、母親は予想していた表情とは違うものをみせる。 「優奈はねぇ~。中学の卒業式から帰ってきてないいないわ。どうしてるのかねぇ、あの子は。好きだった優人君も行方不明って言うし……」 そう言うと精一杯笑った。