「ゆうちゃん……?」 憂美は不思議そうに優人に問いかける。 だが優人は何も言わずただ憂美を抱きしめていた。 時間はどれくらい経っただろうか。 五分… 十分…… いやそれ以上に長く感じた。 が、ついに優人が口を開いた。 「憂美がみんなを護って言うんなら、俺は憂美を絶対に護ってやる」 どうせ高校に行っても何のへんてつも無い生活を過ごすなら、 せめて離れて頑張っている憂美を護ってあげたいと優人が心から思っている言葉だった。