「あぁ最後に1つ。これは絶対誰にも言うなよ?」


玲央の口調がもとに戻った。


私はこっちの話し方がいいと思う。


「なんで?」


「奥様の命令だから。」


奥様.....私のお母さんの言うことってそんなに大事?


命令は忠実に守らなきゃいけないんだ.....。


「夏菜はいいでしょ?」


「しょうがねぇな。奥様からこれからのことも考えた上で許可が下りたからいいとしよう。」


なんで秘密にしなきゃいけないのかは知らないけど。


そもそも私がこの学園に話したくなる人なんていないし。


それは大丈夫。


「教室とかではこの話し方で接するからな。」


「分かったけど....。かしこまった口調でなんで私に話してたの?」


「それはお前が....」





「玲央!言うな!」


桜井が急に大声をだした。


玲央の部屋は一気に静かになった…。


「申し訳ございません。それではお嬢様、お部屋に戻りましょう。」


右腕をグイっと引っ張られた


強制的に私の部屋に押し込められた。


あそこまで私に話すのを拒む理由が分からない。


だんだんイライラしてくる。


私がこの学園に転校した理由も、さっきの話も。


そこまで隠す理由は何....??


1人、自問自答していた....。