お嬢様の秘密

俺は兄貴を見やり、兄貴に返答してもらうことにした。


「いいえ。13年前に旦那様にお会いしたのは私にございます。」


「理央だったか?じゃああの13年前の男の子は....。」


「その男の子とはどこでお会いしたのでしょうか?」


兄貴が質問する。


俺って初めて会ったのいつだ?


「どこって...あれは確か....裃のフラワーガーデンだったと思うがね。」


「「え??」」


兄貴と同時に声がでた。


今度は俺が質問してみよう。


「旦那様は当時どのようなご用件で裃へ行かれたのでしょうか?」


「確か.....莉依紗に孫のことを打ち合わせたような気がするが.....。」


息子ではなく嫁に会いに行ったのか.....。


「その時に初めて会ったな。孫に。」






それを聞いた途端、兄貴の口端が少し歪んだ。


「旦那様。わかりました。その男の子は高澤家のご長男、葵様でございます。」


葵!?


13年前にあの学園にいたのか!?


「ほう.....。では玲央と会ったのは.....。」


「時同じく13年前でございますが、この場所だと思います。」


は?


俺ここ来たことあるのか?


3歳で?