ヒタヒタ....。


扉の向こうから音が聞こえる。


美穂が来てくれたのかな?


それとも理央が動いてる?


でも見張りだったら動かないはずだけど....。



そう言えば理央ってさっき見た時顔に表情がなかったな...。


前は時折笑顔を見せてくれたのに。


何があったんだろう………。


…………真理亜様のせい?


なんて悠長なこと考えてる場合じゃない!!







―コンコン


誰?


「ユリさん。」


この妙に大人びている声は………。


「真理亜様...?」


「あら。真っ暗の中声だけで私だと判断するとは余程耳がよろしいのね。」


何でここに?


「何でいるの...…?」


「さぁ?」


暗闇の中で怪しげに笑った。


今は車椅子ではなく、普通に立っていて………なんか不気味だ。


「がんばってね?あなたはこの学園から去る運命をたどるけど。」


「それどういう意味...?」


―バタン


私の質問を答えず去っていった。


あの女....。


何しに来たのよ!?