その1分後...。


「待たせたね。」


え?


もう来たの?


ってかいつもとキャラ違うし。


「高澤くん?なんかいつもとキャラ違くない?学校の偽りキャラになってるけど。」


「やっぱり浅井には通じなかったか...。」


苦笑いの高澤くん。


「安田さんがいるし、いつも浅井達に接している態度でいるのはどうかと思ったんだけど……。」


少しポカーンとした美穂。


初めて見たキャラなんだろう。


「と、とりあえず...。高澤様がお着きになりましたので..。3人で行きましょうか。」


美穂の口調が敬語になった。


そりゃそうか。


美穂にとっては高澤君は足元になんて届かないような権力の高い人だもんね。


「ここから10分くらいで部屋が見えます。暗いのでお気をつけください。」


「安田さん、ここの見張りは?」


「梶原さんに着いてもらうことにいたしました。」


「ふーん………じゃあ何かあってもある程度は大丈夫ってことだな。」


「そうね。梶原は意外と強いのよ。よろしくね。」


「かしこまりました、お嬢様。皆様お気をつけて。」



待っててねユリ…!



一瞬だけ冷静さを失った私には後ろからの視線に気づかなかった。


-夏菜side end-