-理央side-
本当にこれでよかったのだろうか?
ユリ様がいなくなられて翌日、大旦那様からお呼び出しをされた。
『ユリがいないなら真理亜の執事になれ』
と。
正直俺は渋っていた。
しかし命令は絶対だ。
「かしこまりました。」
そう告げ、俺は真理亜様の執事となった。
俺が来ると真理亜様は大喜びして抱きついてきた。
この学園は執事とお嬢様の恋愛は禁止だ。
だから勘違いされたとしてもこんなところを見られたら退学になる。
「真理亜様、離れてください。」
「いいじゃない?」
どうせばれてもこの方は退学にはならないが。
でも俺は嫌だった。
ユリ様と会ってから何かが変わったような気がする。
ユリ様はとても優しいし、俺ら執事にも丁寧に接してくる。
人にやってもらうことを慣れてない。
そんなユリ様に俺はいつしか惹かれていた。
絶対にあってはならない事なのに。
それを真理亜様は見破った。
「ユリが好きなのね。でも、私に逆らったら、速攻でユリを殺すからね。」
そう言われてしまっては俺は何もできない。
真理亜様に従っているうちにだんだんと、もとの感情を全く持っていなかった自分に戻ってしまった。
―バタン
久しぶりにユリ様を見た。
「そう。じゃあくれぐれも見放さないように監視するのね。」
初めて聞いた冷たい声に俺は目を覚ました。
俺は何をやってるんだ!
だけどそう思っても行動には移せない。
俺ら執事は主人にしたがわなければいけないから。
―グスッ....
俺が出ていった部屋から静かに泣き声が聞こえてきた。
その声を聞いても俺には助けることが許されない....。
-理央side end-
本当にこれでよかったのだろうか?
ユリ様がいなくなられて翌日、大旦那様からお呼び出しをされた。
『ユリがいないなら真理亜の執事になれ』
と。
正直俺は渋っていた。
しかし命令は絶対だ。
「かしこまりました。」
そう告げ、俺は真理亜様の執事となった。
俺が来ると真理亜様は大喜びして抱きついてきた。
この学園は執事とお嬢様の恋愛は禁止だ。
だから勘違いされたとしてもこんなところを見られたら退学になる。
「真理亜様、離れてください。」
「いいじゃない?」
どうせばれてもこの方は退学にはならないが。
でも俺は嫌だった。
ユリ様と会ってから何かが変わったような気がする。
ユリ様はとても優しいし、俺ら執事にも丁寧に接してくる。
人にやってもらうことを慣れてない。
そんなユリ様に俺はいつしか惹かれていた。
絶対にあってはならない事なのに。
それを真理亜様は見破った。
「ユリが好きなのね。でも、私に逆らったら、速攻でユリを殺すからね。」
そう言われてしまっては俺は何もできない。
真理亜様に従っているうちにだんだんと、もとの感情を全く持っていなかった自分に戻ってしまった。
―バタン
久しぶりにユリ様を見た。
「そう。じゃあくれぐれも見放さないように監視するのね。」
初めて聞いた冷たい声に俺は目を覚ました。
俺は何をやってるんだ!
だけどそう思っても行動には移せない。
俺ら執事は主人にしたがわなければいけないから。
―グスッ....
俺が出ていった部屋から静かに泣き声が聞こえてきた。
その声を聞いても俺には助けることが許されない....。
-理央side end-

