お嬢様の秘密

-莉依紗side-


生徒たちにあまりよろしくない姿を見せたわね……。


大樹に言っておかなくちゃ。


と、呑気なことを考えてる暇はなかった。


「シルバー様!?」


「美穂.....。なんでここに?」


私の目の前には美穂がいた。


夏菜と玲央、葵は耳を塞いだまま。


でも、私も体調悪くなってきた.....。


「美穂?何したの?」


「申し訳ございません。侵入者が現れた場合や、ばれそうになったときのために、モスキート音を出せという指示を得ておりましたので一応....。」


モスキート音って....。


どうりで3人は耳を塞がなくてはいけないわけね。


執事たちは不思議そうな顔をしてる。


梶原は45歳は過ぎてそうな大人な執事って感じだし吉崎は定年近い。


竜也は私と同い年だから....少ししか影響ないかも。


モスキート音って20歳ぐらいの人に一番効くんじゃなかったかしら?


「美穂。今私たちが集まってるのはあなたが原因なのよ。」


「分かっております。」


「話してくれるわね。」


「どこからですか?」


「あなたのこと、仕えるようになったこと、真理亜について側近として知ってること…必ず何かはあるわよね?」


「はい。」


「じゃあ移動するわよ。えっと…ここから近いのは…。」


「奥様、第5寮の会議室に移動しませんか?」


「莉依紗、そうしな。ここから近いでしょ?」


「15分くらいで着くけど…。今ここに何人いるの?」


私、恵梨香、吉崎、国松、竜也、玲央、葵、梶原、夏菜、大樹、美穂か。


「11人でございます。」


「多いわね……。」


「莉依紗、リムジン出してよ。」


「分かってるわよ。いちいち言わないでちょうだい。」


「奥様!恵梨香様!落ち着いてくださいませ。ここに用意いたしました。」


チラッと横を見たら見慣れたリムジンが。


「仕事早いわね...。みんな乗りなさい。」


執事に助けられてる私。


もし.....。


私最大の秘密がばれても助けてくれるのかしら………。


-莉依紗side end-