お嬢様の秘密

ちょっと遠くに連れてこられた。


「あと言っていいのは葵ね。これから一緒に行動していくうえで言わないといけないから。」


「はい。伝えておきます。」


「分かりました。」


「ちょっと理由は諸事情で言えなくて....。」


「奥様、お気になさらないでください。」


「ホントに？でももしあなたたちが知ったら、あなたたちは私を恨むかも。」


「どうしてですか？」


「私は絶対に莉依紗様を恨んだりなんかしません。」


「さぁ？それはどうかしら。」


一瞬口調が冷たくなったように感じた。


「どうしてそんなことを言われるのですか？」


「知ってほしくわないわね...。」


意味ありげな奥様の言葉に戸惑う。


話題を変えることにした。


「最近兄貴をみてませんが....。」


「嘘でしょ？じゃあ真理亜は誰を教室に連れてきてるの？」


「いつもどうりジャックのはずですが…………。執事と一緒に行動しているところを滅多に見たことないので。」


「たしかに。私も見たことないわ。今、真理亜の第一執事が理央で第二執事がジャックのはずなのに。ちゃんと登録申請してきたし。」


「兄貴が真理亜の執事！？」


「理央さんが！？」


「執事を複数つけているときは第一執事を連れてくるのが伝統なのに...。

それか連れてきたいなら第一執事とあと何人か...ってところ。sクラスの生徒なら大抵はAランクかSランク執事を連れてくることが多いわよ....。

それを考慮すると理央はいつもどこにいるのかしら………？


「「....。」」


真理亜って不思議なヤツだ。


兄貴も謎が多いけど。