お嬢様の秘密

-夏菜side-


私は半泣きになっていた。


ユリと1カ月も離れたことがないから。


長期休みだってほとんど毎日一緒にいたんだから。


「お嬢様....。大丈夫です。見つかります。」


「本当?今日くらいは見つかるわよね....。」


「もちろんでございます。」


捜しながらこんな会話ばっかりしてる。


「お嬢様?お電話が....。」


確かにポケットからは音が鳴っている。


「莉依紗様....?」


何だろう?


「はい。夏菜です。」


「今から玲央のいるフラワーガーデンに集合。」


「分かりました。」


どうしたんだろう?


「梶原、聞いてた?」


「はい。」


「行くわよ。」


「かしこまりました。」


梶原は指を鳴らした。


「何を呼んだの?」


「ヘリです。ここから走っても15分はかかると思うので。」


―ブーン


もう来た...。


「お乗りくださいませ。」


ヘリ苦手………だけどそんなことを言っている場合じゃないわね。


何か進展したのかな....?


-夏菜side end-