-恵梨香side-


初めましてですね。


莉依紗の“元”親友の西月恵梨香です。


そして....…今大変おさわがせしている真理亜の母親でもある。







私は今、自分の家にいた。


もともといいとこ出身なんだけど、ある理由があって家がつぶされたの。


おかげで、今は普通の暮らし。


お嬢様育ちの自分には最初耐えられなかったわ………。


―プルル...


「電話?誰?」


表示は莉依紗になっていた。


「珍しい....。」


よっぽど重要の時とかにしか掛けてこないのに....。


「はい。」


「恵梨香?ゴメン、急用なんだけどすぐに私の家に来て。」


「わかった....。」


急すぎるわよ。


「5分時間をあげるからすぐに家から出てきて!!」


「は?」


「外を見ればわかるわよ。」


まさか...ね。


「さっさと用意してちょうだい。」


「分かったわよ...。」


全く。


莉依紗にしては少々強引ね。


学園に通っていた頃とは大違いだわ。