「ユリさんどこ?いるなら返事して!」


したくても出来ない....。


口をタオルで当てられてその上をガムテープっぽいもので巻かれている。


一応頬に痕がつかないようにされているらしい。


こんな配慮するなら最初から幽閉しないでほしい。





足音が何となくわたしのいる倉庫に近づいてきた。


ーガラガラ


「ユ、ユリさん!よかった.....。」


シルバー様.....。


いつも私に親切にしてくださって.....。




「待っててね。今、はずすから!」


やっと息が出来る.....。


普通に呼吸することがとても大切なことだって改めて気づかされた。


「すみませんでした....。」


「なんで謝るの?ここは謝られる場面かしら?」


「ありがとうございます....。」


「そうそう、それでいいのよ。無事で良かったわ....。いなくなって2時間は経っていたから。」


そう言ってシルバー様は私を抱き締めてくれた。


不思議な感じがする。


なんか懐かしいような....。


「泣きたいときは泣きなさい。」


何気なく手を顔にもってきたら少し涙が.....。


シルバー様の一言で涙が溢れだした。


「ユリ様!」


「ユリ!」


シルバーは私の顔が2人から見えないように隠しながら後ろを振り向いた。


「なんであなたたちが?中に入らせないように竜也に言ったわよね?」


一見して真剣な顔になり片眉をピクッと動かした。


「親父に許可を.....。」


「国松さんには会えなかったので竜也さんに………。」


「まあいいわ。とりあえず早く出ましょう。ここは危険かもしれないわ。」


え?


どういう意味??