-葵side-


どこまで行くんだよコイツ。


それなりの力を持ってるから安易に口には出せないが。





そして、ピタリと止まった。


人気のない廊下。


ここ......どこだ?


この学園広すぎて未だに分かんねぇ....。


「葵様....。私、葵様のことが好きなんです....。付き合ってもらえますか?」


恥ずかしそうに告白する…………という演技をしている。


わざとらしい………。


こんなことだろうとは思ったが....。


コイツ猫かぶりすぎだろ。


いまさら何やってんだか。


「ゴメンね。俺、好きなやついるから。」


これはほんとだ。


俺はさらりと言った。


ふと真理亜の方を見ると、肩がわなわなと震えていた。


.....フラれると思ってなかったのか?


なんつー自信家だ。


「そうですか.....。でも、後から付き合うことになるんです。


今言ったこと後悔しないでくださいね。」


そこでニヤリと笑った。


スタスタと戻っていった真理亜を見て....。


何か恐怖を感じた.....。


-葵side end-