「ま、待って!」


なんか急に不安に煽られて泣きそうな顔して呼び止めてしまった。


「え?どうした?なんかあったか?」


あれ?


私何で引き止めたんだ?


「どうせユリのことだから何で俺を引き止めたか分からないんだろ?」


そう、その通り。


たぶん広い部屋に取り残されるのは嫌だったんだよ。


「葵。.....お願い、一緒に寝て?」


一瞬目を丸くしたように思った。


「不安なの………寂しいから………。」


「は?....コイツ自覚あんのか??」


小声でぼそっと呟いた。


「何か言ったの?」


「何も。」




なんか葵の顔が少し赤くなった?


「わかった。しかし条件な。」


「何?」


「俺襲っても文句なしな。」


「え?何それ。」


ふっと私は笑った。


「やっと笑ったな....。やっぱユリは笑顔が一番だな。」


葵はベッドに近づき私の頭をクシャクシャっとなでた。


なんか安心する....。


夏菜にも玲央にもないドキドキする気持ち....。


「となりで一緒に寝てやるから。お休み。」


その言葉と同時に私はいつの間にか眠ってしまった。


いつもよりいい夢を見れた気がする....。