楽屋にはすでに吉崎さんがいた。


「吉崎。ユリの手当てを。他の仕事は無視しろ。至急よろしく。」


「ちょっと足を椅子の上に置いてください。」


私は言われた通りにする。


靴も一応脱いでおいた。


「葵様。救急医があと1分で到着します。それまでそばにいてあげてください。」


「吉崎に言われなくてもやるんだけどな。」


っているうちに来た。


え....?


「あなたは....。」


葵が少し声を漏らした。


「おっと。自己紹介からですか。取り敢えず後に致しましょう。」


なんかこの人....上から目線!


「あっ。これは....。」


医者は少し顔を曇らすと箱からピンセットをだした。


「少し我慢をなさってください。いきます!」


「いったーーーーーーい!!」


私の声が楽屋中響いた。


あまりのうるささに高澤関連2人は耳をふさいだ。


「ユリさまの右足に2㎝ほどの針が刺さっておりました。」


「針…?」


そう話しながら止血し包帯を巻いてくれる。


この後はできる限りパーティーに戻るつもりなので目立たなく。


ヤバイ....。


今度は体が痺れてきた....。


「ユリ....?どうした?」


「なんか足が.....体が.....痺れるの。」


「どういうことだ?」


医者が針を調べ始めた。