バン!



ドアが開く音がしたかと思ったら、


勢いよく女の子が走ってきた。



そして




「圭介のバカヤロー!」


空に向かって
でっかい叫び声。


「こんなの、捨ててやるんだから」



彼女は薬指にはめていた指輪を外し投げようとしていた。



「…やっぱり、できないよ~」



泣き崩れた。



指輪を握りしめて。